DIYの入り口としてまずトライしてみたいのが「棚の自作」ですよね。
一言で棚と言っても、用途に合わせてたくさんの種類があります。
今回は実践編として、簡単な「飾り棚」を製作していきましょう。
さらに設置する棚を確実に固定させるための基礎知識もご紹介します。
住宅がどのように作られているのか、少しだけ触れることができる良い機会にもなります。
その点も含めて、早速実技講習を始めます!
▼カリキュラム▼
第1回 導入編:DIYとは?
第2回 初級編:DIYに必要な工具
第3回 初級編:100均グッズで簡単DIY
第4回 初級編:ホームセンターに行ってみよう!
第5回 中級編:初めての木工DIYはSPF材がオススメ
第6回 中級編:木材カットサービスを利用してみよう!
第7回 中級編:ビスと釘の種類・用途を学ぼう
第8回 中級編:塗料の種類・道具・塗装方法を学ぼう
第9回 中級編:ステップアップに最適な初心者向け電動工具を学ぼう
第10回 中級編:[実技講習]簡単な飾り棚を作ろう
『1時限目』棚はどこにでも設置できるわけではない
まずはじめに、壁には棚を「取り付けられる場所」と「取り付けられない場所」があります。
壁全面は石膏ボードと呼ばれるもので覆われています。
この石膏ボードにビスを打つとスポッと抜けてしまうため、棚を設置することができません。
しかし、壁の中でもビスが打てる場所があります。
それは、石膏ボードの後ろに「柱」がある場所です。柱があれば石膏ボードを突き抜け、木材にビスを打ち込むことができます。
この柱は専門用語で「下地」と言います。
壁の中の下地は目視で見つけることができないので、簡単に見つける方法として「磁石」を使ったやり方をご紹介します。
磁石は少し強力な物を選びましょう。
『2時限目』下地(柱)を見つけよう
今回、飾り棚を取り付ける壁はこちらです↓
下地(柱)は、住宅建築時の施工段階でビスが打ち込まれています。
そのビスを磁石で探すことで、容易に下地位置を確定させることができます。
※下地がない場所に棚を設置する方法もありますが、今回は下地の探し方を覚えて確実な固定を行います。
ビスの位置が分かると棚受け固定時に下地内のビスと棚受け固定用のビスがカチ合う事も防げます。
下地が見つかったら、目印にマスキングテープを貼っておきます。
柱は主となる柱(太い:約105〜120mm)と間柱(細い:約27mm)が交互に並んでいることを覚えよう。
『3時限目』棚部材の準備をしよう
下地(柱)は約500mm間隔で配置されているため、理想とする棚板の長さはそれ以上のものを準備しましょう。
今回はSPF1×4材 910mmを2枚と棚受け90mmを4個を使って、2段の簡単な飾り棚を作ります。
インダストリアルな雰囲気を簡単に出せる作例として紹介していきますが、好みのインテリアに合わせて製作して下さい。
飾棚の材料
- SPF1×4材:910mm…2枚
- 棚受け:90mm…4個
- 塗料:ブライワックス、アイアンブラック
※棚板をホームセンターで購入する場合は、曲がりや反りがない物を選びましょう。
今回の製作ではカットせず、サンドペーパーで表面を軽く整えて使います。
飾り棚製作の道具
- サンドペーパー#240
- 下地材:ミッチャクロン
- ゴム手袋
- ウエス(布)
- 刷毛
- インパクトドライバー
- 水平器
棚板の塗装
棚板の塗装は好きな色で構いません。
今回はブライワックスの「ジャコビアン」を使いアンティーク感のある棚板にします。
ウエス(布)を使ってムラが出ないように全面を塗装します。
塗装する際はゴム手袋を着用しましょう。
ブライワックスの塗装が完了しました。
ブライワックスが乾いたら、ウエスで余分な油分を取り除きます。
棚受けの塗装
棚受けはホームセンターに売っている物を使用します。
そのまま使ってもいいですが、雰囲気を出すためにアイアンブラックで塗装します。
塗装する前に中性洗剤でしっかり油分を取り除き、乾燥させます。
さらに「ミッチャクロン」などの下地材を塗布してから塗装します。
乾燥させながら、塗りムラが出ないよう2回以上塗装します。
全ての部材の塗装が完了しました。
次は完成した棚部材を取り付ける為の下地を探す内容です。
ここは重要ですよ!