『出張tsukuroもっと』ご依頼を受けて、机を製作しました。
幼少期に買われた学習机は、サイズも小さいくデザインも成長に合わなくなってしまいます。中学・高校生時点で高価な学習机の買い替えは『あと何年使うの?』と躊躇しますね。
今回のご要望は机幅1200mmで引き出しは無し。男前でシンプルな机が欲しい。
との事でした。そこで、予算を押さえつつも男前で無骨なシンプルなデザインを考えました。更に長く使って貰えるように丈夫さと凡庸性を付け加えます。
デザインやサイズは個々の使い方で変わると思いますが、机の作り方はご参考頂けるかなと思います。それでは、コストを抑えつつも男前で丈夫な机の作り方を解説風にご紹介します!
DIYレシピ
男前な机の材料
- SPF2×4材 1800mm 8本
- SPF1×10材 910mm 3枚
- SPF1×2材 910mm 2本
- パイン集成材 1200×600 1枚
- ダボ8mm 50個程度
男前な机製作の道具
- 丸のこ 丸鋸ガイド
- インパクトドライバー
- 8mmドリル
- ダボ穴治具(自作)
- 差し金 メジャー
- バークランプ各種
- 2×4定規
- ブライワックス(ジャコビアン)
- 木工用ボンド
- サンドペーパー#100、#400
- ノコギリ
- ジグソー
- 水平器
机の材料解説
今回使用した部材は、SPF2×4材をメインに使いました。SPF材はホームセンターでも買えるし、安価でコストを抑えるには最適な木材です。
ただし、反り曲がりは必ずあるので吟味した材料選びと製作時の寸法狂い調整が必要です。
天板についてはパイン集成材を使いました。
机天板は、ササクレや段差があると机として使えないので表面が整った集成材がベストです。
ただし、今回は男前な雰囲気を出すので木材専門店で吟味したパイン材特有の『フシ』が少ない物にしました。
価格は幅1200mm×奥行600mm×厚さ19mmで1,500円前後(参考)です。
机の図面
今回のデザインの特徴は、メインフレームをハシゴ状にして強度を出しています。
メインフレームの組付けはダボ接合で行い、組立時にビス同士が干渉しない方法を取りました。
今回の製作サイズは1800mm×1200mmのサイズです。机の高さや棚数は打ち合わせで決めました。
例のごとく細かい収めはヒラメキと現物合わせです。。
部材のカット・加工
SPF部材は真っ直ぐの様でも実際には狂いがあります。採寸時に狂い具合を見ながら使う材料をチョイスします。
SPFの使用材選び
基本的な考え方は、長いまま使う部分には曲がり反りが少ない物を。反り曲がりが強いSPF材は、短く使う材料として選別します。
どうしてもホームセンターの木材は反り曲がりがあります。全て真っ直ぐな材料を選んで買う事も不可能。そうなるとSPF材1本、1本の癖を見ながら使う箇所を決める事が重要です。
SPFツーバイ材は専用のツーバイ定規が便利です。
ツーバイ材で取りたい墨線はほぼ引けます。SPF材でDIYされる時は必須アイテムですね。
今回の製作の様にダボ接合や片欠き接合を多用する場合は先に全ての加工線も入れておく方がミスを少なく出来ます。
長物部材のサイズカットを丸鋸と丸鋸ガイドで終わらせたら、ダボ穴加工や片欠き加工も同時に済ませます。
長物の加工が完了したら、中サイズの部材→短い長さの部材を加工して行きます。
せっかく買った材料を有効活用するにも良い順番だと思います。
ハシゴ状の組み合わせだと、組み上げた後でサイディング・塗装だと大変。
そこで、フレームを組み立てる前に部品の状態で塗装まで仕上げます。
サイズカットが完了したら、全ての部材をサンドペーパー#100で表面の荒れを整えます。
ダボ穴加工を多用する場合は先に『専用ダボ穴治具』を製作するか、購入した方が良いです。
一つ一つのダボ穴を採寸しながら加工すると時間ロスも多く、ズレも発生します。
参考
今回のダボ穴治具は、 内径8mm長さ30mmのスチールスペーサーと10×30のアガチス材、9mm厚の端材で製作しました。
なるべく正確な加工がしたかったので、製品としての板厚を組み合わせて欲しい寸法を割り出しています。
ツーバイ材と同じ幅のダボ穴治具を使うと、ツーバイ材取付位置のみ墨線を引けば良いので採寸も加工も楽に出来ます。
細かい部材でダボ穴治具を使う場合はクランプで固定した方がズレないですね。
ダボ穴加工が完了したら、ダボを片側のみ埋め込んでおきます。
注意ポイント
ダボ埋めは、接合する細かい部材に先に入れる方が作業はしやすいですね。
ダボ接合時にダボがかち合わない様に注意!
メインフレーム部材の加工が全て終了しました。
この時点で加工ズレのチェックも行います。