ホゾ穴加工は「木組の基本となる手法」です。
DIYでおなじみのツーバイ材でほぞ穴加工を施す場合は、節(フシ)を避けながら穴を開ける位置決めるため、ある程度の図面や寸法を理解しておく必要があります。
安価なツーバイ材でも、ほぞ穴加工で組まれた作品は本格的な家具の雰囲気を味わえます。
さらにほぞ穴で組まれた家具は木材同士をしっかり固定できるため、角材の反りやねじれを防ぎ、長期に渡って安定的に使用することもできます。
今回はそのほぞ穴加工を、ジグシーを使わずノミで開ける基本的な方法をご紹介します。
ほぞ穴加工の方法
寸法の取り方
ほぞ穴の寸法の取り方は2種類あります。
- 中心線を基準にする方法
- 木材の外側から墨付けする方法
今回は標準的な中心線を基準にした墨付けをご紹介します。
ほぞ穴加工の道具
- 差し金
- クランプ
- 電動ドライバードリル
- ドリルガイドキット
- ノミ
- 金づち
墨付け
今回は1×3材(板厚19mm×幅63mm)にほぞ穴加工を行って、ほぞ先を四方胴付きで行います。(ほぞ穴の寸法は、ほぞ先の角材の寸法によって変わります。)
まずは、差し金で中心線を割り出します。
中心線が引けたら、この線から左右にほぞ先幅寸法の半分を墨付けます。
今回は18mmのほぞ先幅にします。
その半分を墨付けするので片側は9mmとなります。
もう片方も9mmの位置で印をつければ、墨付けが完了です。
ポイント
ホゾ穴をノミで加工するとき、周りが裂けないように切り込みを入れるため、裏側も同じように墨付けしましょう。
下穴開け
電動ドライバードリルとドリルガイドを使い、下穴を開けます。
この作業を行うことによって、ノミの掘り込み作業を楽にすると同時に、垂直に掘り込むことを意識することができます。
今回はドリル径5mmと10mmの2種類を使い、穴を開けていきます。
ドリルガイドはクランプでしっかりと固定し、はじめにドリル径10mmで穴を開けます。
墨線より余白を取って、内側に穴を開けていきます。
10mmの穴の間に、5mmの穴を開けます。
画像のように大体で大丈夫です。
細かく5mmで穴を開けた方がノミ加工は楽ですが、ドリルガイドのセットで時間がかかりすぎるため現実的ではないかな…と思います。