お庭の手入れ休憩や夕涼みなどで、風邪に当たりたい時にチョット座れるガーデンベンチが欲しいなぁと思いました。
ひとり掛けで屋外に出しっぱなし出来て、洗車の台にもなるぐらい丈夫なベンチ。という事で昔、ウッドデッキ製作時に余ったイペ材を使って雨に強く丈夫なガーデンベンチを製作しました。
屋外に出し放しOKのガーデンベンチの作り方をご紹介します。
DIYレシピ
今回はイペ端材を活用しています。雨に強い材料だとイペやアマゾンジャラ、ウリンなどを用意したほうが良いです。
ハードウッドなので加工は手間が掛かりますが、出来てしまえば放置!OK!
ひとり掛けガーデンベンチの材料
- イペ 30mm厚×116mm幅 500mm程度の端材 5枚
- コーススレッド 45mm
ひとり掛けガーデンベンチ製作の道具
- 丸ノコ・丸ノコガイド(細切り用)
- スライド丸ノコ
- 差し金・メジャー・コンビネーションスコヤ
- インパクトドライバー
- 皿取り錐(ハードウッド用)
- 木工用ボンド
- カンナ・サンドペーパー#100
ガーデンベンチを考える
まず、最初に手書きのラフ図面で構成を考えます。今回使うイペ材のサイズを考えながら、全体の大きさや脚をどう組むか。
イペ材は比重が重いので洗車の踏み台にしても安定感があると思います。体重移動にも耐えて欲しいので、脚は角度を付けた方が安定すると考えました。
大体の構想が出来たので製作に入ります!この時間がいちばん好きかもです。
イペ材は雨にも塩水にも強い最強のハードウッドです。金額も最強ですが。。端材と言えども捨てられません。大事に保管してありました。
長さは大体500mmを5枚程使う予定です。
違う木材でも
今回は雨にも強いガーデンベンチがテーマですが、サイズ的には室内使用もできるサイズです。
室内であれば近いサイズのSPF材でもOKです。
ベンチ脚部材の切出し
では、イペ床材の幅をベンチ脚に使える幅に切出します。
切り出しに使うのは丸ノコと以前製作した細切り用丸のこガイドです。
コンビネーションスコヤを55mm幅に設定して、細切り幅ガイドに当てて固定します。
コンビネーションスコヤは、この使い方が一番便利!
細切り用丸のこガイドのセットが完了!
集塵ホースを取り付け、各固定具合を確認したらマスクと保護メガネをして切削開始です。
注意ポイント
イペは、切粉が細かく目や口鼻から侵入するので、マスクと保護メガネをオススメします。
ハードウッドなので、丸ノコの進み具合に注意して切削。
同じ要領で、イペ床材3枚から55mm幅を2つづつ切出します。
脚部材の切り出しが完了です。
脚部材と脚材の連結用部材を6本用意。(写真の1本は余りです。)
スライド丸ノコで複合切断
今回のベンチ脚は横方向、縦方向共に角度を付けます。
スライド丸ノコのテーブルを80°にして、丸ノコ本体の傾きを10°に設定。
すると、こんな感じで80°と10°の複合カットができます。
この使用法はチョット混乱しますが、覚えておくと便利ですよ。
脚はハの字に開く形です。
そこで、スライド丸の角度設定はそのままにして、脚部材を右や左に置いてカットします。
脚下部のカットが完了です。
左右対称の脚部材でワンセットです。
今度は脚上部のカットをしていきます。
ここからが、失敗の許されない複合カットです。
縦横ともハの字にすると言う事は脚角材の長手方向全ての面が平行四辺形になればOKという事です。
それでも、心配な私は対になる脚部材を上に重ねてシュミレーション。
切り出し部分の墨付けも現物合わせで。
この方向で。。よしよし。
と、慎重に確認しながら脚部上下の複合カットが完了しました。
この加工が終われば、後は結構かんたんです。
ここで、脚部の幅を決めます。座面幅と脚下部の幅を同じにしようと思います。
そこから脚部を連結する上下2つの部材の長さを決定。
ベンチ脚部材横の切出し
脚連結部材も80°ハの字でカットして取り付けます。
仮組みしてズレや隙間が出来ていないか確認。
脚部の加工が完了したので、カンナとサンドペーパーで角と面を整えます。
注意ポイント
イペは硬い木なので、カンナの逆掛けは厳禁です。裂けが大きく深くなってしまいます。木目に沿ってカンナは掛けましょう。
ベンチ脚の組立
脚部を組み立てて行きます。
まず、最初に木工用ボンドで仮止めします。イペは水を吸収しづらいので、木工用ボンドのみでは弱いです。位置決め用の仮止め用の作業です。
片側を接着したら、乾燥を待ってもう一つの部材を同じ様に接着します。
仮止めが効いてきたら、脚連結部材をビス固定します。今回はコーススレッド45mmを使用します。
ハードウッド用の皿取錐が65mm用しか持っていないので、最初に50mmの下穴を開けます。
次に短い皿取錐で皿取り加工。
インパクトドライバーでビス固定。
でも、面倒くさいので中間の長さの皿取錐は買っておこうと思います。。
脚上部も同様に固定。
脚上部は座面固定でビスがぶつからない様に部材端から10mmの位置にしました。
ベンチ座面の切出し
ベンチ座面の製作です。
ベンチ長さはひとり掛けに横に少し物を置ける長さという事で500mmにしました。イペ床材の2枚をカット。
ベンチ座面の組立
ベンチ座面も木工用ボンドで仮止めします。
イペ硬いし。ズレたら修正が大変な事になるし。
バークランプで圧着し、クサビでヨレを抑えます。
複合カット時の切れ端がクサビ状なので活用!
ガーデンベンチ組立
組立が完了している脚部を仮置して位置出しをします。
座面2枚を裏から固定する部材170mmを2個用意して固定位置を決定。
と急遽、2個切出しました。
という事で、座面固定部材を木工用ボンドで仮止め。
同様に、ビス固定し脚部も取り付け。
脚までの固定が完了しました。
後は脚を長手方向で固定する部材を切出します。
470mmでカットして、角を30°で面取りしました。
ベンチを裏返して、下から固定。
今回のビス留めは、雨対策で上方向にビス頭が来ない様にしています。
ポイント
上面からビス留めする場合は、ダボでビス穴を塞ぐ方法もあります。
ただし、板材が薄い場合は裏からビス固定が良いですね。
最後に、座面四隅をチョットだけカットしました。
デザインです。角が立ちすぎかなと。
ひとり掛けガーデンベンチの完成
雨にも負けないひとり掛けガーデンベンチの完成です。
重量もあるので結構な安定感です。
今の所、ここが定位置ですね。
なんか絵になるかなと。
製作を終えて
今回のガーデンベンチは、みんなでガヤガヤ用では無く。夕方の風をひとりで感じながらホッコリしたいなぁと言う場面で使います。作業踏み台としても使うのである程度頑丈で。
屋外の使用では圧倒的にハードウッドが強いので、加工は大変ですが保ちの良さは最高です。色々と工具は使いますが、ひとり掛けベンチ満足です!
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複合カットはスライド丸ノコが便利です。