今回は墨付け用の平行定規を製作します。
以前、ラダーシェルフを製作した際、ほぞ穴の墨付けを32ヶ所に行い、とても時間がかかりました。
その大変な思いから「こんな治具があったらいいな」ということで、平行定規を製作することにしました。専用の道具(ケビキなど)もありますが、鉛筆で引ける方があってるかなと思います。
今後の作品製作で活躍してくれると思います
DIYレシピ
平行定規の材料
- アガチス材1:厚さ10mm×幅20mm×長さ600mm
- アガチス材2:厚さ2mm×幅20mm×長さ600mm
平行定規製作の道具
- 差し金
- トリマー
- クランプ
- サンドペーパー#240
- ノミ(調整の必要がある場合)
- 胴突きノコギリ
- 切り出しガイド
- 木工用ボンド
採寸と墨線、トリマー加工
トリマーを使用して、幅20mm×深さ5mmの溝を2つ作っていきます。
今回は小物DIYなので、小さい部材をクランプで押さえながらトリマー加工するのは至難の技です。
という事で、部材を切り出す前にトリマー加工を行います。
まずは厚さ10mmの部材に墨線を引いていきます。(下記の画像を参考に墨付けしてください。)
トリマー加工は相欠き継ぎ(あいかきつぎ)で行うため、ビットの出幅を部材の厚さ10mmの半分5mmに合わせて切削します。
ビットからベースプレートの距離を測ると42mmでした。
ビットとベースプレートの距離42mmに合わせて、ベースプレートのガイドとなるフェンス(端材などの板)を固定します。
まずは両端から切削をしていき、両端が切削できたら中間を切削します。
トリマー加工の2箇所が完了しました。
平行定規部材の切り出し
胴突きノコギリで部材を切り出します。
今回は切り出しガイドを使用してみました。
切り出しガイドは90度や45度の角度でガイドしてくれる道具です。(あくまでガイドなので慎重に行いましょう。)
本体となる3個のパーツの切り出しが完了しました。
平行定規の組み立て
組み立ては木工用ボンドのみで固定していきます。
最初に相欠き加工した部品を仮組みして、直角になっているかを確認します。
ポイント
もし直角になっていない場合は、ノミを使って幅を広げて調整しましょう。
相欠き加工同士を合わせて、T型の部品を作ります。
再度、直角をチェックします。
次に20×20mmの部材を2個切り出します。
厚さ2mmのアガチス材から60mmを切り出します。
切り出した20×20mm2個と2mm厚×60mm、そして残った本体パーツを木工用ボンドで固定します。
固定するときは平行になるように確認してから、クランプでキツめに固定します。
木工用ボンドが乾燥したら、サンドペーパー#240で細部を整え、組み立て完了です。(T字型を差し込むとこのような感じです↓)
平行定規の完成
使用する時は実測してから使う予定ですが、雰囲気で目盛りを入れてみました。
最後にお約束の「焼印」を入れて完成です。
平行定規の使用方法
可動部分を親指で固定しながら使います。(ネジで固定するのも良いですね。)木材の端から、規定の長さを同時にたくさん&長く引く事ができます。
製作を終えて
測定工具は精度がとても大事です。今回のDIYでは、しっかり平行になっている事が一番のポイントでした。加工精度と組み立て精度の訓練としても良いDIYだなと思いました。
作品を製作する中で「あったらいいな」と思う便利治具やテンプレートは、とても大切なオンリーワン工具ですね。
-
トリマー用「アラレ組み小物用テンプレート」の作り方をご紹介!
トリマーはテンプレートを使う事で、様々な木組み加工を可能にします。 テンプレートは、木組み用から飾り ...
続きを見る
おすすめグッズ
大掛かりにはなりますが、トリマーでの片欠き加工は一瞬です。
精密加工には欠かせない薄刃の胴付きのこぎり