木工製作でボルトを使うケースは折りたたみ式の椅子や電動工具の治具などがあります。
『木と木を固定しながら動かす時』や『固定する位置を頻繁に変える場合』はボルト留めの出番ですね。
『ボルト穴を貫通させて固定する場合』は通常のナットで問題ありませんが、ナットを埋め込む場合は専用のナットを使います。
専用ナットを大きく分けると『爪付きTナット』と『鬼目ナット』の2種類があります。
そこで爪付きTナットと鬼目ナットの特徴と使い分け方を解説します!
木にボルトを付けるナットの道具
爪付きTナットや鬼目ナットを木材に取付けるには、まず下穴を開ける必要があります。
下穴をあけるドリルは取付けるナットのサイズによって揃えます。
鬼目ナットを取り付けるには更に六角レンチが必要です。
爪付きTナット
木材を固定する強度が強いのは『爪付きTナット』です。
木材の裏側から取付けるので、強い締め付けにも十分に対応できます。
ねじ込みが効かない薄い板や引張強度が必要な場合に最適なナットです。
ボルダリングのクライミングホールドやテーブルの脚の取付などに使われています。
爪付きTナットの下穴径早見表
最適な下穴サイズは、木工ドリルとして使用頻度が低い径です。
許容範囲の近いドリル径を使います。
M4 | 5.6~6.0mm |
M5 | 6.5~7.0mm |
M6 | 7.6~8.0mm |
M8 | 10.0mm |
M10 | 11.6~12.0mm |
ツメ部分も平坦にする場合は、ツメ部の径に合った下穴もあけます。
爪付きTナットを打ち込む時にCクランプを使うと、正確にシッカリと打ち込むことが可能です。
クランプレバーボルトと組み合わせると、治具などの調整用にも使えます。
鬼目ナット
組み立て式の家具で部材を接合するために開発されたナットです。
収納棚や組み立て式の椅子・テーブルなどによく使われています。
下穴をあけた木材の正面から六角レンチでねじ込むタイプと打ち込むタイプがあります。
鬼目ナットには『ツバ無』と『ツバ付き』の2種類があります。
ツバ無は、取付深さを調整できる利点があります。
ツバ付きは部材表面を保護し、過度なねじ込みを防止することが出来ます。
鬼目ナットの下穴径早見表
M4 | 5.7~6.0mm |
M5 | 7.7~8.0mm |
M6 | 8.7~9.0mm |
M8 | 11.2~11.5mm |
粘りがある木材の場合は多少小さめの下穴でも大丈夫ですが、ベニア合板などは最適な下穴をあけないと割れが発生します。
ポイント
まとめ
木工の固定法としてコーススレッドなどの木ネジ留め、木工用ボンドなどの接着、そして爪付きTナットやオニメナットなどのボルト留めをマスターするとDIYの幅もグッとあがります。
特に家具や治具製作では必須の作業でもあります。
様々な固定方法を覚えて、日曜大工・DIYの幅を広げてみましょう!
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紹介したグッズ
強固な固定に最適な爪付きナットのセット
鬼目ナットのセット