木工接合のメジャーな方法がダボ接合です。
しかし、ダボ接合は高い加工精度が求められます。接合する穴位置がズレていると、固定できなかったり曲がったりします。
修正は可能ですが当初の強度確保はできません。なので最初に精度の高い加工技術が求められます。
ダボマーカーを使う事で位置を確認できます。しかし、木材が反っていた場合にはズレてしまいます。
SPF材の場合、特に反り曲がりが多いのでズレ易いです。
そこで、2つのアイテムを使う事で墨付けもダボ穴加工も簡単に出来る方法をご紹介します。
SPFツーバイ材用自作ダボ穴冶具の解説
ダボ接合を行う場面
ダボ接合は木材同士をダボで繋ぐ接合方法です。
ダボはダボ穴に挿す時に木工用ボンド等で接着をします。その時のボンドの水分で膨張し強固に固定する仕組みです。
ホゾ組までの強度はありませんが、収納家具等の必要強度には十分です。
ホゾ組ほどの加工手間も無く容易に加工できるので専用の加工機械がある工場生産の家具に活用される組み方です。
DIYでも家具製作の接合方法としてメジャーなダボ接合ですが、ハンドメイド加工となると加工技術や専用道具を揃える必要があります。
使用ダボサイズとドリル
SPFツーバイ材のダボ接合では、8mmダボが最適なサイズです。
まず、木工用ドリルは8mmを準備します。
ダボ穴治具に使う8mmスペーサーは、ホームセンターでも購入可能です。
8mmスペーサーは、内径8mm、外径10mmです。
ダボ穴治具に求められる事
治具を使う以上、機能性・簡易性・正確性そして耐久性が求められます。
ダボ穴治具のポイント
- 左右どちらから使ってもセンターに穴があけられる事。
- 位置合わせが容易である事。
- クランプ等で固定できる事。
ダボ穴治具の構成部材
ダボ穴冶具は精度が一番キモになります。なので、簡単に精度が出せる製作方法を選択します。
そこで木加工製品として販売されている木材の板厚を重ねる事で正確に直角と距離を出します。
- 板厚5mm、10mmはアガチス材の幅30mmを使用。
- 板厚9mmは端材OSB合板9mmを使用。ベニア9mmでもOK
- 固定板部分は何でもOK
- スペーサー内径8mm、外径10mm
30mmにした理由は、ドリルの垂直性を高める為です。
SPFツーバイ材と同じ幅で製作し、中心ラインを入れておきます。
コレがあると墨付けが楽になります。
もう一つのアイテム『ツーバイ定規』とツーバイ材は同じ幅です。
なのでダボ穴治具も同じ幅で製作する必要があります。
ダボ治具製作のポイント
- スペーサーを立てた状態で垂直度を確認。垂直であれば基準として使う。
- スペーサーを挟む板厚10mm木材で加工穴距離を決めます。そして中心なる様に接着。
- スペーサーをボンドG17等で接着し、両端の木材を接着。
- スペーサーの垂直度、直角度、平行度を意識して製作
ダボ穴治具を使う手順
事前に2つのダボ穴の中心ポイント距離で図面を製作しておきます。
2つのダボ穴を1セットとして、その中心ポイントまでの距離で図面を製作するとミスも減ります。
中心線があれば、ダボ治具加工に入れます。
多くのダボ穴加工をする場合はミス防止の為にツーバイ定規でツーバイ材幅をマーキング。
ダボ加工に必要な墨線はこれだけです。
ミス防止に『ダボ』と大きく書いて置くのも良いですね。
中心ポイントとダボ穴治具の中心ラインを合わせて固定。
8mmドリルを真っ直ぐ入れて穴加工。
深さを固定する場合は、ドリルストッパーなどを使います。
ダボ穴加工が完了です。
1ヶ所の加工なら、所要時間1分以内で可能です。
穴位置は正確に中心に開けられています。
まとめ
ダボ穴治具はツーバイ材専用ですが、ワンバイ材用の製作も基本的に同じ方法です。
特にSPFの場合は、狂いが多いのでこの方法が一番正確に出ると思います。更に墨付けの時間短縮は格段に違います。
家具製作の前のひと手間ですが、あると離せなくなるくらい便利ですよ。
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