木箱を作る時などに、四角い継手を交互に出して接合する方法を「アラレ組み」と言います。
日本酒のマスなどにも使われる強固な接合方法ですが、ノコギリとノミで作るのは難しい技法となります。
そのアラレ組みを、トリマーとテンプレートを活用する事で簡単に作る事ができます。
今回は9mm厚のシナベニア合板を使って、アラレ組みを行う方法をご紹介します。
DIYレシピ
アラレ組みの道具
- トリマー(テンプレートガイド、6mmストレートビット)
- スパナ
- クランプ各種
- 自作テンプレート
トリマーの準備
トリマーのベースプレートを外して、テンプレートガイドを取り付けます。
6mmのストレートビットを取り付けます。
ビットの出し量は、テンプレートガイドと合わせてホルダーで調整します。
今回は9mm厚のシナベニアのアラレ組みなので、自作テンプレート下で9mmになるようにホルダーを調整します。
切削準備
アラレ組みを行う場合は、「テンプレート台→捨て板→工作部材(2枚重ねて)」の順で組み付けます。(※工作部材…アラレ組み加工を行う部材のこと)
上記のものを作業台に固定します。
テンプレートの奥側は、ビットとの差が2mmあります。
捨て板の半分までが切削できるように、厚さや位置の調整をします。
<クランプ留めをする場合は、工作部材が傷付かないように当て板を施します。
ベニア板をアラレ組みする場合は、前後に捨て板を当てないとササクレや割れが発生してしまいます。
薄いベニアで良いので、捨て板を準備します。
セットが完了しました。
クランプで固定する時には、トリマーが切削時に当たらない位置に固定します。
アラレ組み切削開始
トリマービットの回転は「時計回り」なので、自作テンプレートの中を時計回りに切削していきます。
片方の板の切削が完了したら、もう1枚反対側の切削を行います。
2枚を合わせて重なった部分が切削箇所になります。
切削箇所を間違えないようにバツ印をつけます。
自作テンプレートにセットして切削します。
どちらも、工作部材の奥の捨て板半分まで切削ができていればOKです。
アラレ組み切削の完成
シナベニア合板は少し切削面が荒れますが、当て板を施す事で荒れを抑えることができます。
この作業を繰り返すと、マスのようなアラレ組みの木箱になります。
まとめ
木箱の大きさやアラレ組みの継手幅に合わせてテンプレートを作成する事で、思い通りの木組み箱を作ることが可能になります。
コツは必要ですが、練習を繰り返すと上手くできるようになるので、ぜひ挑戦してみましょう。
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