野営地の開拓作業でチェーンソーが必要となり、中古のチェーンソーを譲り受けました。
年代的には2世代前くらいでしょうか。取扱説明書も部品番号表もなし。。。
参考
メーカーのサイトには、過去の機種の取扱説明書ダウンロード出来る場合もあります。残念ながらこの機種は無く、現行の後継機のみでした。しかも英語。。。
とりあえずわかっているのは『ゼノアG310』と言う商品名のみ。買うと高いし、まだ動きそうなのでメンテナンスをして使おうと思います。
そこで、中古チェーンソーのメンテンナンス箇所と注意点などをご紹介します。
中古チェーンソーのメンテンナス
チェーンソーの名称
チェーンソーのタイプによって名称や位置が違いますが、基本的には同じかなと思います。
多少違う部分では、このゼノアG310はフロントガード部にロック機構はなくハンドル部にロックレバーがあります。
注意ポイント
プライマリーポンプやチョーク位置も機種によって異なりますね。
スイッチは、始動・停止時に使います。サイドボタンは連続使用の時にアクセル位置をロックする事が出来ます。
メンテナンスに必要な道具
- 13スパナ
- プラスドライバー1番、2番
- マイナスドライバー(細いものが良い)
- ブレーキクリーナー(パーツクリーナー)
- 洗浄用ブラシ(歯ブラシ等)
- プラグソケット19番
- ワイヤーブラシ・サンドペーパー#400
- チェーンソー用ヤスリ
- ペンチ等
チェーンソー始動に必要な物
- 混合燃料
- チェーンオイル
中古チェーンソーのメンテンナンス開始
それでは、メンテナンスを開始します。
最初にブレーキクリーナー(パーツクリーナー)で全体の汚れを大まかに落とします。
写真は洗浄後の状態。
譲り受けた時は、オイルと木屑にまみれた状態でした。メンテナンスの基本は洗浄ですね。
軽い洗浄後に全体の破損箇所等を確認します。
幸い外観上の破損はなく、程度も良好かなと判断。
エアーフィルター点検
最初はエアー導入部分の確認をします。
エアーカバーを外して、エアーフィルターの状態を確認。たぶんスポンジだったと思われるフィルターは触ればボロボロに。
再利用は出来ませんね。スポンジなので現行機種の物を加工して付けます。
カバーを取り外し駆動部の点検
次に駆動部の点検です。
チェーンカバーを13スパナで外しカバーを外します。
チェーン駆動部のクラッチ周辺は、オイルと木屑がべったり。
細いマイナスドライバーなどで大まかに取り除き洗浄。
カバー類の洗浄
取り外したカバーやエアーフィルターパーツを家庭用食器洗剤を濃くした液に浸します。
ある程度分解されたらブラシ等でこすり取ります。
チェーンガイドを外し、変なスレや曲がりを確認。
汚れてはいましたが、問題なしです。
チェーンとクラッチの接続部分をブレーキクリーナー(パーツクリーナー)で洗浄。
ココが一番汚れが発生する場所です。
チェーンを回すギアに損傷も摩耗も特に無く良好。
スパークプラグ点検
次に点火部分の点検です。
スパークプラグをプラグソケット19番で取り外します。
取り外したらリコイルスターターを回してプラグに火花が付くか点検。
試してみましたが判別不能。
ピンボケですみません(汗)
プラグは汚れはある状態でしたが、燃料で濡れては居なかったので使えるかなと判断。
ワイヤーブラシで、汚れをかき落とします。
更に、サンドペーパー#400でプラグ先端の点火部分を磨き、金属色を出します。
ポイント
今回はスパークプラグを交換しませんでしたが、始動せず生ガスが排気管から出るようなら新品に交換してみましょう。
キャブレター点検
チェーンソー本体前面のカバーを外してキャブレターの外観点検です。
以外にもキャブレターはきれいな状態で燃料漏れも無い様です。
チョーク機能も問題なく使えそうです。
チョークノブはプラスチックで少々硬いです。
少しスムーズに動く様に削ろうかなと思います。プラスチックパーツなので破損しそうです。
各部品の組み付け
一通り点検と洗浄が完了し、取り外したパーツを組み直して行きます。
チェーンは一度洗浄し、チェーンオイルを軽く塗布して取付けました。
チェーンの取付向きを間違えない様に!
そんな事を言いながら、自分もチェーンガイドを逆さに取付けていました。
後で気付いて修正。。。
チェーンの張り調整ビスを回してたるみを調整します。
ビスで調整したら、手でチェーンを1~2回転し確認します。
チェーンは張りすぎない様に。
多少たるむぐらいが良い遊びです。
エアーフィルターのメシュ部は問題がなかったので、そのまま使います。
一番入手困難そうなパーツなので安心しました。
ソーチェーンの刃研ぎ
各パーツも組み上がったので最後にチェーンの刃を研ぎます。
最初に研ぎを開始する刃にマジックで目印をします。
チェーンヤスリは、チェーンガイドに対し30度の角度を保ちます。
研ぎは後ろから前に削る感じです。ヤスリの往復はさせません。
プライマリーポンプ交換
全てのメンテナンスが終わったので試運転を開始。
チョークを引いて、プライマリーポンプを押したら。ベコッとプライマリーポンプが割れました。。。
燃料に触れる部分なので、劣化は仕方無いですね。
ホームセンターでパーツを探しますが、適合機種の記載も無い機種。
サイズを測って、他社パーツで合うものを購入。
プラスドライバーで取付けネジを外し。
固着したプライマリーポンプをペンチで剥がします。
他社のパーツ。恐る恐る取付けて見ると。
ピッタリっ!
意外と共通パーツなのかもしれませんね。サイズが合えば使える可能性が高いです。
メンテナンス完了!試運転!
エアーフィルターのスポンジも購入し、形を合わせてカット。取付けました。
まぁ大丈夫でしょう。
では、気を取り直して始動!
最初は不安定でしたが、問題なく始動しました。キャブレターのアイドリング調整をして安定。
チェーンを動かすとオイルも吹き出ますので問題なし。
使えそうです!
メンテナンスを終えて
新品も良いですが、買うと高いですしメンテナンスすれば十分に使える道具もあります。チェーンソーと特に使用頻度から考えると新品を買うのは勿体ない。
今回のメンテナンス箇所を押さえていれば大体大丈夫だと思います。クラッチ部やエンジン本体の故障は専門に頼むしかありませんが、ちゃんとメンテナンスしながら大事に使うと十分持つと思います。
原付きの整備ができれば、チェーンソーは同じです!
オススメグッズ
パーツの洗浄は価格の安いものでも十分です。
チェーンソーの機種にもよりますが、4mmがメジャーです。
ガイドがあると目立ても確実です。